自宅で仕事をされる方の場合、家賃や電気代や電話代などのプライベート用と業務用が混在しているものがあります。これらを「家事関連費」といいます。
この家事関連費は、基本的に家事関連費は必要経費としては認められないため、割合を掛けて計算し家事関連費を按分する必要があります。
入力する時は、いったん支払った全額を帳簿に記載します。
最後に12月31日付けの伝票で家事割合を掛けて按分することで家事関連費を計上します。
これにより、全額記載していた経費から家事分が取り除かれて、事業主の生活費となります。
家事関連費を按分するには、[家事関連費按分]ウィンドウを利用して仕訳を作成すると便利です。
[家事関連費按分]ウィンドウでは、経費に対する事業分の割合を設定し、仕訳を作成することができます。
注意:個人のみ利用できます。
家事関連費用の按分は、勘定科目体系が法人/一般の場合は不要です。
経費を事業分と家事分で按分し、必要経費から家事関連費用を除く仕訳の作成方法を示します。
手順
1. | ナビゲーションバーの分類[メニュー]から、[決算・申告]→[家事関連費按分]をクリックします。 |
2. | [家事関連費按分]ウィンドウが表示されるので、[勘定科目]で家事関連費を按分する科目を選択します。 |
選択した科目に補助科目が設定されている場合は、[補助科目]が選択できるようになります。科目全体ではなく、補助科目に対して家事関連費を按分する場合は、[補助科目]を指定します。
メモ:自動計算される金額
1~12ヶ月目までに加えて、決算月も集計対象になります。
ただし、決算月は仕訳の「作成元」が[家事]となっている取引を除いて集計します。
3. | 選択した科目ごとに[事業割合]を入力します。 |
事業割合を入力すると、[家事割合]と[家事振替額]が自動計算されて表示されます。
4. | 家事関連費を按分する科目が複数あるときは、同様に設定を続けます。 |
5. | 設定が終わったら内容を確認し、[仕訳作成]ボタンをクリックします。 |
作成された仕訳が[伝票]ウィンドウで表示されます。
メモ:[家事振替額]が0の場合
科目と事業割合を設定しても、[家事振替額]が0の明細は仕訳に書き出されません。また、[家事振替額]がすべて0の場合、仕訳は作成されません(設定した項目は保存されます)。
メモ:税率が複数になる場合
[家事振替額]は、税率ごとに端数切捨てで計算したものの合計になります。
これにより、表示されている[金額]と[家事割合]から計算した金額とは異なる場合があります。
6. | 内容を確認して問題なければ[登録]ボタンをクリックして伝票を登録(保存)します。 |
登録した仕訳は、家事関連費の仕訳として扱われます。
注意:伝票の登録は必須
[仕訳作成]ボタンをクリックすると、作成された仕訳が[振替伝票]ウィンドウで表示されていますが、伝票は[登録]ボタンをクリックして登録しないと、家事関連費の仕訳は登録(作成)されていない状態です。必ず登録してください。
[家事関連費按分]ウィンドウから作成した仕訳は、帳簿では、仕訳の作成元に「家事」と表示されます。ただし、仕訳をCSVファイルに書き出した場合、作成元は「振替」に変換され、振替伝票として扱われます。
[家事関連費按分]ウィンドウでは、ウィンドウを開くときや閉じるときにメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージが表示されたら、家事関連費の仕訳に問題がないか確認してください。
・ | 「登録されている家事関連費の伝票と設定が異なります。再度、仕訳を作成してください。」 |
[家事関連費按分]ウィンドウを開くときに、[家事関連費按分]ウィンドウから作成した家事関連費の仕訳と[家事関連費按分]ウィンドウの内容が異なっている場合に表示されます。
[家事関連費按分]ウィンドウで設定を変更していなくても、関係する科目の仕訳に変更(金額の修正など)があった場合にも表示されます。
・ | 「家事関連費の伝票がありません。」 |
[家事関連費按分]ウィンドウを開くときに、[家事関連費按分]ウィンドウから作成した家事関連費の仕訳がない場合に表示されます。
・ | 「家事関連費按分の内容が変更されています。」 |
家事関連費の仕訳を作成後、[家事関連費按分]ウィンドウの設定を変更したものの新たに仕訳を作成せず、登録されている家事関連費の仕訳と内容が異なるまま[家事関連費按分]ウィンドウを閉じようとした場合に表示されます。[家事関連費按分]ウィンドウの設定を変更しても、再度[仕訳作成]ボタンをクリックして仕訳を作成しないと家事関連費の仕訳は更新されないので、注意が必要です。